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「酒は百薬の長」であり、適度な飲酒は健康にいい、と以前は信じられていましたが、どうもそれは間違いのようです。

私の高校時代、大酒のみの父親の愛読書は「リーダーズダイジェスト」でした。私もそこそこ熱心な読者でしたが、とある号に「酒は百薬の長」とするコラムが掲載されてました。それまで、酒には悪印象しかありませんでしたが、その時初めて、「なるほど。酒を飲むと長生きできるのか?」と高校生の単純な頭で考え、酒に興味を持ち、大人になると、立派な酒飲みになっていました。タイに住むようになり、酒量が異常に増え続けたため、数年前に「このままではまずい」と断酒を宣言。医師の力も借り、なんとか実現することができました。

しかしその後も、1日にビール中瓶1本、日本酒一合、ワイングラス1~2杯程度なら、飲まない人に比べ、血行がよくなり動脈硬化のリスクも軽減し長生きできる、との研究成果に触れるにつけ、「ビール1本くらいは平気さ」との悪魔のささやきを感じることもしばしばでした。

ところが昨年放映された『林先生が驚く初耳学!』で、「適量な飲酒は健康にいい」とする研究には、「飲酒をしない人のサンプリングに不備のあったことが今では判明している」との話がありました。その後、ネット検索もしたのですが、「まったく飲酒をしないグループ」の中に、「ドクターストップにより飲めない人」「虚弱体質によりアルコールを受け付けない人」も複数含まれていたそうです。確かにこれらの方々はグループの平均寿命を引き下げる可能性が高いでしょう。

今でも諸説あるようですが、結論としては、「健康のためには酒は飲まないにこしたことはない」というのが有力なようです。  ある研究では健康によい適量は10日にビール中瓶半分、日本酒半合とされていますが、これを実行できる方は皆無でしょう。

ただ、適度の酒で止めることができるなら、やはり酒席は楽しいですし、ビジネスツールとしても役立ちます。そのため、「二日酔をしないで済む程度の酒量なら問題なし」という選択肢もありだろうと、適量で止めることのできなかった私は思います。

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