タイの銀行で500万バーツ超の引き出しは面接が必要です。 

タイの銀行で「500万バーツ以上の現金を引き出したい」と窓口に向かった瞬間、あなたは銀行員から根掘り葉掘り質問されることになります。2026年4月10日から本格導入されたタイ中央銀行の新規制により、1日500万バーツ(約220万円)以上の現金引き出しは「高リスク取引」として扱われ、資金の出所や使用目的を証明する書類の提出が義務化されました。

背景には深刻な問題があります。タイ中央銀行(BoT)のウィタイ・ラタナコーン総裁によると、当局は総額2億5000万バーツを超える不審な大額現金引き出しを検知しており、中には500バーツ紙幣のみを指定するケースもあったといいます。詐欺グループや資金洗浄業者が銀行を「抜け穴」として使ってきた実態が、今回の規制強化を後押ししました。

日本人の感覚からすると、「500万バーツ=約2200万円を現金で引き出す人がそんなにいるの?」と驚くかもしれません。しかしタイでは不動産取引や一部のビジネスで依然として現金が好まれる文化が根強く、高額現金取引は珍しくありません。書類が不十分な場合、銀行は取引を拒否できる一方、理由が合理的であれば引き出し額の制限や振込への誘導という形で対応することも認められています。

両替業者への規制も同時に強化され、1人あたりの両替上限は1日80万バーツ、国境地帯では20万バーツに制限されます。「現金王国」タイが、静かに変わり始めています。

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