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タイで毎年経験する食中毒。こればかりは完全予防は無理なようです。

食中毒 急性胃腸炎

タイに来てすぐはタイの細菌に身体が慣れていないためか、過剰反応を起こし、下痢をする人がかなりいます。多くは菌が体内に入ってから4~20時間後に症状が現れます。

下痢がひどくても、水を飲むことができれば、特に心配はありません。しかし、水を飲むと嘔吐してしまうなど、自分で水分を補給できない場合には、すぐに入院して点滴を受けなければなりません。脱水症状を起こしますと、心臓麻痺で死亡することもありますので、とにかく水分を十分に摂取することがなにより大切です。ちなみに、優秀な医師ほど抗生物質を処方には慎重です。

一方、嘔吐することなく自力で水分を補給できる場合には、スポーツドリンクやお粥が有効です。特におかゆは点滴と同様の効果があります。また、薬局やコンビニで売っている電解質補給粉末も脱水症状の回復に非常に役に立ちます。「ORS」といえばわかります。1袋10バーツ程度です。

生水は危険です

バンコク都は1995年、日本の技術協力を受け、水道水の安全宣言を行いました。そのため、今では浄水場の水は飲むことができます。

しかし、送水管の亀裂から細菌類が入り込むことが少なくありません。また、マンションの貯水タンクに衛生上の問題があることもあります。ねずみ、ゴキブリならまだしも、死体が遺棄されていたことさえあります。ここまで酷いのは稀ですが、それでも生水を飲むのは絶対に危険です。

さらに氷も安全とはいえません。特に地方の食堂で出てくる細かく砕かれた氷には口にしないほうが無難です。

食材はよく洗浄しましょう

野菜・果物は専用洗剤で洗うと安心です。タライに水をはり、洗剤を溶かします。小さじ1の洗剤に対して、水4リットルが適量です。野菜や果物をその水に10分つけ置きした後、タライの水を捨て、新たな水をはり、野菜を戻し、流水にあてながらすすぐ。これで農薬や虫の卵を取り除くことができます。

乳製品は、消費期限が来たら、迷わず捨てましょう。さらにいえば、保管がいい加減な店もあるので、消費期限前でも注意が必要です。特に小さい子どもに牛乳を飲ませる場合にはまず大人が味見した方がいいでしょう。何か時代劇の味見役みたいですが、タイに来たばかりでまだタイの菌に抵抗力のない子どもに対しては細心の注意を払ってください。子どもが脱水症状を起こした場合には死亡の危険性が高まりますので。

コレラ

 TBSドラマ「仁jin」で江戸時代のコレラ大流行のシーンがでてきますが、タイでは平均すると、3年に1度の割合で流行するといわれていますが、これはあくまで傾向であり、日ごろから注意が必要なことに変わりはありません。

コレラの症状ですが、通常は1~5日の潜伏期間の後、下痢や嘔吐が始まります。一昔前は「米のとぎ汁のような下痢」がコレラの代表的症状で、今もガイドブックなどでそのような表記を見かけますが、現在、流行しているコレラはここまでひどくなることは稀です。軟便から水便まで幅が広く、自覚症状では食中毒との区別がつかないケースも多いようです。さらに、嘔吐は伴うことがありますが、熱の出ることはあまりありません。

食中毒との違いはコレラでは抗生物質の投与が絶対に必要となる点です。食中毒と同様、脱水症状を防ぐために、早急な点滴が必要となります。

なお、タイでは病院によっては外来に対して点滴を行いませんので、重度の下痢で通院する場合には入院の用意をしていった方がよいでしょう。

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