MENU
タイのビジネスニュースならバンコク週報

「知らなかった」は通用しません。タイはたばこの持ちこみには極めて厳格です。バレればですが…

空港の免税品店などで買った免税たばこ(納税シールのないものです)をタイ国内に持ち込む場合、紙巻たばこは200本(1カートン)までとなっています。これ以上の免税たばこはたとえ空港税関で税金を支払ってもタイに持ち込むことができません。

規定量を超える免税たばこを持ち込んだ場合、すべて没収されるだけでなく、1カートン当たり約4785バーツ(約1万5000円)の罰金が科されます。

これはタイ物品税局の規則ですので、日本大使館に相談してもムダ。とりかく言われた罰金を支払うしかありません。罰金の支払いを拒否した場合や罰金を支払えない場合には裁判となり、その場合、1カ月間以上出国できず、勤め人の場合は最悪解雇となります。

ここで特に注意したいのは、持ち込めてしまった場合です。タイの規則では、その「持ち込んだ」たばこを「所持している」ことも違法となり、持ち込みと同額の罰金を科せられます。仲間3人でタイを訪れた青木さん。1カートンしか持ち込めないことは知っていましたが、連れがトイレに行くというのでその入り口で全員のたばこを一時的に預かっていました。この時に空港職員の検査を受け、多額の罰金を支払うことになりました。

もちろん青木さんは猛抗議。「自分が買ったのは1カートンだけ。あとは友人のものだ」と。しかし、このケースでは、それぞれの名前が明記された領収書がないかぎり、アウト。すべて没収の上、罰金となります。以前はトイレの前で免税店の袋を手に立っている観光客を狙っているのでは、とかんぐりたくなるケースもよく起きていました。

これも実際にあった話ですが、日本の免税店で免税たばこ5カートンを購入した神崎さんは、これを半透明の袋に入れたままタイに入国しようとしました。すると、その免税たばこを目にした税関職員から、「それを隠せ。捕まるぞ」とアドバイスを受けます。タイの規則を知らない神崎さんは事情が呑み込めないまま、それを旅行カバンにしまいました。

ところが、空港ロビーに出たところで別の空港職員に呼び止められ、旅行カバンを検査され、免税たばこの違法所持を指摘されます。その後、空港から離れたところにある政府機関で罰金を支払うことになりました。 罰金額は3万3500バーツ(約11万5000円)。神崎さんは「もうタイが大嫌いになった」と憤慨していたそうです。

免税たばこの違法所持での摘発例が目立つようになったのは2005年10月からです。当時、在タイ日本大使館の邦人保護課には規則の問い合わせや値引き交渉の依頼などが多くの旅行者から寄せられたようです。

ただ、スワンナプーム新国際空港が正式開港して以来、免税たばこの違法所持での摘発例は減っているようですが、それでも「罰金」を支払っている旅行者は出ています。注意してください。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次