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つんく♂さんが声を失う原因となった喉頭がん。夫のたばこの煙が原因で喉頭がんを発症する奥様は多いそうです。

2011年の話ですが、タイ・サッカー代表チームのブライアン・ロブソン監督が喉頭がんの手術を受け、タイ代表チームの監督を辞任しました。ロブソン氏は元イングランド・サッカーチームの主将。09年9月、タイ代表チームの監督に就任し、その手腕が期待されていたのですが、がんのため、監督の座を降りることになりました。

日本では2014年、音楽プロデューサーのつんく♂さんが、喉頭がんの手術を受け声帯を摘出しています。30代半ばに禁煙するまで1日2箱の軽度ヘビースモーカーだったそうです。

喉頭というのは「のどぼとけ」のことで、ここには声を出す器官である声帯があります。喉頭がんの治療は、手術と放射線治療が中心となりますが、仮に喉頭をすべて摘出した場合には当然、声を失うことになります。

その場合、喉頭の部分に穴があきますので、入浴は胸まで、さらに、気管支炎で苦しむことも多くなります。

声を出すには、器具を使用するか、食道部分を使って発声するしかありません。意思の疎通ができるというだけで、会話を楽しむことは非常に難しいというしかありません。この食道発声をする方と何回か話したことがありますが、声は機械的で、搾り出すという感じのため、話していて、こちらが息苦しくなってきます。それでも、発声できるというのは、大変なご努力とご苦労のたまものなのです。タイでは、途中で挫折する人もかなりいるそうです。

そして、この喉頭がんの原因の約9割が喫煙といわれています。大手たばこ会社などは「喫煙と肺がんには因果関係がない」との学説を「葵の御紋」のごとく掲げていますが、喉頭がんに関しては、喫煙が主原因であることに疑問の余地はないようです。

1989年に設立されたタイ国喉頭摘出者協会は喉頭がんで喉頭を全摘出した人の集まりです。同協会の設立者であるカルン氏は、20 年にわたり1日2箱ほど吸っており、86年に喉頭の全摘出手術をしたことで声を失い、失業。そこで、89年、喉頭を摘出した者の自立などを支援するために同協会を設立したといいます。

カルン氏にお会いした際、「男性会員は全員が元喫煙者ですが、女性会員には非喫煙者もいます。ただ、その場合は例外なく家族に喫煙者がいます」との話を伺いました。

喫煙者が声を失うのは自業自得ですが、同居者の声を失わせるとなるとことは重大です。まさに百害あって一利なし。私自身、1日3~4箱のヘビースモーカー時代、どれほど多くの人の健康を害したかと考えると、なんとも恐ろしくなります。

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