タイで銀行口座を開設するためには、外国人であるかタイ人であるか、ビザの種類や滞在資格、開設目的(個人 or 企業)などによって必要書類や条件が異なります。ここでは、外国人がタイで銀行口座を開設するための条件・手続き・注意点を、個人口座・法人名義口座それぞれに分けて説明します。
目次
外国人の銀行口座開設:個人口座(個人名義)
開設の可否と条件
外国人でも条件を満たせば、タイ国内で個人口座を開設することが可能です。
必要書類(主なもの)
| 書類 | 解説 |
|---|---|
| パスポート | 有効期限内のもの |
| ビザ | 長期滞在ビザ(観光ビザは不可) |
| ワークパーミット | 就労している場合は必須(信頼性が高くなる) |
| 在留証明書(居住地証明) | イミグレ発行のTM30や賃貸契約書などで代用可能 |
| 雇用証明書 | 就労者は提出を求められることあり |
| 預金目的別明書類(労働許可証がない場合) | 留学証明、リタイアメントビザ提示など |
注:支店によっては稀にタイ人の紹介(保証人)が必要な場合もあります。
おすすめの銀行(外国人対応に慣れている)
| 銀行名 | 特徴 |
|---|---|
| バンコック銀行(Bangkok Bank) | 外国人対応実績が豊富 |
| カシコン銀行(Kasikorn Bank) | デジタルアプリが使いやすい |
| サイアム商業銀行(SCB) | パスポート+ワークパーミット必要 |
| クルンシィ銀行(Krungsri / BTMU) | 日系対応に積極的 |
口座タイプ
| 種類 | 説明 |
|---|---|
| 普通預金口座(Savings Account) | 一般的なATM付き預金口座。利息は0.1〜0.25%程度(各行公表の最新条件を確認) |
| 定期預金口座(Fixed Deposit) | 利率は1〜2%程度(期間・金額による)(各行公表の最新条件を確認) |
| 外貨預金口座(FCD) | 外貨(USD, JPYなど)で保有可。送金・為替管理目的で使用。 |
注意点(個人口座)
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 銀行・支店で基準が異なる | 同じ銀行でも支店ごとに対応が違う。外国人開設に非対応の店舗もある。 |
| 初期預金が必要 | 500〜1,000バーツ程度をその場で入金。 |
| ATMカード利用に年会費 | 通常300バーツ前後。 |
| オンラインバンキング登録 | 開設時に申し込むことが多い。SMS認証がタイの電話番号に送られるため、タイのSIMカードは必須。 |
法人口座(会社名義)
開設の条件と背景
法人名義で銀行口座を開設するには、タイ国内に登記された法人であることが必須です。日系企業や新設企業でも、正規に設立されていれば開設可能です。
必要書類(法人口座)
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 商務省(DBD)発行の会社登記簿謄本 | 最新(過去6か月以内) |
| 納税者番号(TAX ID)登録書類 | 会社のTAX ID付き |
| 定款(Company Objectives) | 英語訳も準備推奨 |
| 会社印(Company Seal) | 書類認証時に使用 |
| 代表者のパスポート+ビザ+労働許可証 | 外国人代表者が申請する場合 |
| 株主名簿(List of Shareholders) | 外資比率確認のため |
| 会社賃貸契約書(オフィス住所証明) | TM30と併用で提出が求められる場合あり |
| 取締役会議事録 | 口座開設を承認する決議付きが望ましい |
法人口座の運用ポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通貨 | バーツ建てが基本。USD、JPY口座も申請可能(外貨建て口座はFCD) |
| 出入金 | インターネットバンキング、支払代行、給与送金に対応 |
| サイン権限 | 銀行登録された代表者のみ引き出し可能(または承認制) |
| 法人印の使用 | 多くの銀行で会社印の押印が必要 |
注意点(法人口座)
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 開設に時間がかかることも | 書類審査や外国人出資比率のチェックがある |
| 外資100%企業はより厳格 | 外国人事業法(FBA)の規制対象かチェックされる |
| 取締役の労働許可証未取得時は制限あり | ビザのみでは受付不可のケースもあり |
| 金融犯罪対策で厳格化傾向 | KYC(本人確認)、送金記録など厳格にチェックされる傾向にある |
銀行口座とビザの関係
| ビザの種類 | 銀行口座開設の可否(目安) |
|---|---|
| 就労ビザ(Non-B) | 高確率で可(労働許可証の提示は必要) |
| 結婚ビザ(Non-O) | 可(婚姻証明+タイ人配偶者の同行はより好印象) |
| リタイアメントビザ(Non-OA) | 高齢者向けの開設はスムーズ |
| 学生ビザ(ED) | 銀行支店によっては不可の場合も |
| 観光ビザ(TR) | 不可 |
| 永住者(PR) | ほぼ問題なく開設可能 |
よくある質問(FAQ)
Q. 旅行者でも口座開設できますか?
→ できません。以前は一部の金融機関支店で口座を開設できましたが、2025年10月現在、ずべての金融機関で不可となっています。
Q. 日本の銀行との送金はスムーズ?
→ 主要銀行はSWIFTコードを持っており、海外送金受取・送金ともに対応可能です。
Q. タイの銀行口座でPayPalやWiseに接続できますか?
→ 可能です(ただし銀行によってSMS OTPや本人確認が必要)。
