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バンコクでは1日6人がHIVに感染しているそうです。匿名で血液検査のできる病院は「大盛況」です。

バンコク都庁保健局は今年2月、バンコクで年間2000人以上、1日当たり約6人がヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染していると発表しました。さらに、HIV感染後に発症し後天性免疫不全症候群(エイズ)へと移行した患者は7万7034人に達しているそうです。

また、バンコクにおけるエイズ以外の性感染症患者は10万人当たり90・2人で、年々増加。なかでも梅毒患者は10万人当たり17・98人に達しており、その半数は若者とのことです。

HIVや梅毒感染の有無を確認するには血液検査が必要となります。身に覚えのある人にとっては、なかなかスリリングなイベントですが、タイでは赤十字が「匿名病院」(写真)を設置しており、ここでHIV検査など性病検査を完全匿名で行うことができます。

この匿名病院は国立チュラロンコン大学病院の近くにあり、最寄駅となるBTSラチャダムリ駅からは徒歩5分程度です。診療時間は月曜日から金曜日が午前8時30分~午後2時。夕方の部は水・金が午後4時30分~午後7時30分、土曜日が午前8時30分~午後4時となっています(時間帯は予告なしに変わる場合がありますが…)。

まず、入口ドア近くに置かれたPCで性別、年齢、過去の危険行為の有無などを記入します。匿名病院のため、氏名・住所などの記入欄はありませんが、外国人の場合にはパスポート番号の記入が求められます。その後、窓口で検査カード受け取り、HIV・B型肝炎・梅毒など希望する検査をチェックした後、支払いを行います。約1時間で結果の判明する検査の場合、HIVとB型肝炎は各200バーツ、梅毒は100バーツです。

その後、採血が行われ、しばらくすると個室への入室を指示され、ここで医師から検査結果を告知されます。医師によっては告知前に日ごろの行動を質問するため、「もしや陽性か」と不安になる人もいるかもしれませんが、これは情報収集および警鐘を目的としたものです。また、感染から8週間(最長3カ月ともいわれる)はウィンドウピリオドとよばれ、検査をしても陰性となるため、危険行為のあった日がいつかは必ず確認してきます。検査を受けに来るのは20代から40代の男女が中心ですが、いかにも素行に問題がありそうな外国人もいます。

話は変わりますが、タイで献血ができるのは17歳から55歳までの健康な男女です。高齢者は血圧測定など健康状態をチェックした後、問題がない場合のみ献血を行うことができます。外国人の場合は、タイに定住所を持っていることが条件です。血液センター関係者によれば、パスポートのほか、労働許可証の提示を求めることもあるとのことです。これは、献血後に検査を行い、「異常」が発見された場合に連絡する必要があるためです。

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