- 生産は国内向けとBEVが急増し、前年比11%増となりました
- 完成車輸出はガソリン車減少で縮小しましたが、HEVやPPVは堅調です
- 新車販売と登録では商用車とHEVが市場回復を支えました
タイ最大の経済団体であるタイ工業連盟の自動車部会は2025年12月22日、2025年11月の自動車生産・輸出・販売・登録統計を発表しました。11月は国内需要の回復と電動車の伸びが目立ち、市場全体に前向きな変化がみられました。
生産はタイ国内向けと電動車がけん引しました
202511月の自動車生産台数は13万222台となり、前月比では4.03%減少したものの、前年同月比では11.06%増加しました。特にタイ国内向け生産は前年同月比57.49%増と大きく伸びています。
この背景には、2022〜2023年に輸入販売された電気自動車について、輸入販売台数の1.5倍をタイ国内で生産する義務がある制度があります。前年に生産が未達だった分の対応が進み、乗用BEVの生産は前年同月比1974.14%増と急拡大しました。このほか、1トンピックアップも国内向けが44.31%増と堅調でした。
輸出減は一部のガソリン車の生産終了が影響しました
11月の完成車輸出台数は7万8692台で、前年同月比12.22%減となりました。FTIによると、輸出向けの一部乗用ガソリン車の生産終了により、乗用ガソリン車の輸出が43.53%減少したことが影響しています。
車種別では、ピックアップが4万4235台と全体の過半を占めました。乗用ハイブリッド車(HEV)は4780台で前年同月比33.26%増となり、ピックアップ自動車(PPV)も増加しています。一方、バッテリー式電気自動車(BEV)や乗用プラグインハイブリッド車(PHEV)は台数こそまだ限定的ですが、徐々に数字を伸ばしつつあります。
完成車の輸出額は522億1997万バーツで、前年同月比9.90%減となりました。エンジンや自動車部品は増加しており、完成車・部品を含めた自動車関連輸出全体では726億3202万バーツとなっています。
販売と登録ではHEVの存在感が拡大しました
11月の新車販売台数は5万1044台で、前年同月比20.6%増となりました。商用車は31.1%増と大きく改善し、このうち、1トンピックアップは1万5226台でした。
登録面では、バッテリー式電気自動車(BEV)の11月新規登録が1万2436台となり、前年同月比69.11%増と大幅に伸びました。乗用車が大半を占めており、個人需要の広がりがうかがえます。
ハイブリッド車(HEV)の11月新規登録は1万0912台で、前年同月比29.77%増となりました。1〜11月累計では12万9324台に達し、xEV全体の中心的な存在となっています。プラグインハイブリッド車(PHEV)も11月は1072台と前年を大きく上回りました。
11月は商用車とHEVの伸びが明確となり、日系メーカーや部品、販売金融を含む関連企業にとっては、商用車比率が高く、HEVが電動車の主流となるタイ市場の特性を踏まえた商品戦略と販売施策の最適化が重要になりそうです。

