タイトヨタ、26年新車販売63万台と予測 HV重視継続

  • タイ国トヨタ自動車は、2026年のタイ国内新車販売を約63万台と予測し、前年推計の60万台から増えると見込みました。
  • 新政権の発足や政府の景気刺激策、旅行促進策が需要を下支えする可能性があるとしています。
  • 一方で家計債務の重さや国境情勢による物流混乱など、不透明要因も多く残ります。

タイの自動車市場では、2026年に発足する新政権が需要を押し上げる可能性があると指摘されています。

こうしたなか、タイ国トヨタ自動車は、消費者の買い控えが続き、タイ・カンボジア国境を巡る対立が影を落とす状況下にあっても、2026年のタイ国内新車販売を約63万台と見込んでいることを明らかにしました。これは前年の推計60万台から3万台上乗せしています。

同社は、政府主導の景気刺激策が消費マインドの改善につながる可能性があるほか、タイ人向けと訪タイ客向けの旅行促進策が奏功すれば、移動需要を通じて自動車販売を下支えし得るとの見方も示します。

実際、タイ国内の新車販売は2025年1〜11月に前年同期比5.2%増の54万6045台となり、11月単月では20.6%増の5万1044台と回復基調がみられます。

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消費者心理は依然弱く、国境問題が供給網に影

一方で、消費者の景況感はなお脆弱とされています。経済への信頼感が十分に回復しなければ、新車購入をためらう動きが続く可能性は否定できません。

実際、2024年のタイ国内新車販売は、高止まりする家計債務や自動車ローン審査の厳格化を背景に、前年比26.2%減の57万2675台まで落ち込みました。

また、タイ政府が進める、タイを投資の拠点とし周辺国を供給網に組み込む「Thailand Plus One」政策にも課題があります。カンボジアからの部品輸送が国境紛争の影響で滞り、陸上輸送から海上輸送への迂回を余儀なくされ、コスト増や納期遅延が発生しているためです。

生産は横ばい見通し、輸出依存は続く

自動車の生産台数は、2025年1〜11月で134万1714台と、前年同期比1.64%減でした。2024年の同期間は約147万台で、20%減と大きく落ち込んでいます。

タイ最大の経済団体であるタイ工業連盟は、2025年通年の自動車生産を150万台と予測。そのうち約3分の2が輸出向けになると見込んでいます。

電動化はHV重視、充電網の制約を考慮

電動化戦略について、タイ国トヨタ自動車は、充電インフラがまだ十分とは言えない現状を踏まえ、当面はエンジンと電動モーターを組み合わせたハイブリッド車を重点に展開する考えを示しました。
BEVの普及が進む一方で、実用面や利用環境に合った選択肢として、HVの需要は引き続き堅調だとみています。

関連する公式サイト(日本・タイ)

・タイ国トヨタ自動車:https://www.toyota.co.th/
・タイ工業連盟(FTI):https://www.fti.or.th/
・タイ投資委員会(BOI):https://www.boi.go.th/
・経済産業省(自動車・通商政策):https://www.meti.go.jp/


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