【タイの話題】米空母寄港前夜のパタヤで一斉摘発 客引き女性25人を摘発

土曜日の深夜、タイ東部の観光都市パタヤのビーチ沿いに、突然20人ほどの警察官や行政職員のチームが現れました。狙いは、路上で客引きをしていた女性たちです。じつはこの数日後、約5000人の乗組員を乗せたアメリカ海軍の空母がタイに寄港する予定となっており、今回の一斉摘発はそれに先立って行われたものでした。

パタヤはベトナム戦争の時代にアメリカ兵の保養地として発展して以来、長年にわたり夜の歓楽街として世界的に知られてきました。ただ、タイでは売春が法律で禁じられており、今回、パタヤビーチや繁華街周辺にいた25人が摘発されています。内訳は、タイ人女性が18人、ラオス人女性が5人、ウガンダ人女性が2人です。

チョンブリ県の社会開発・人権保護局が警察と合同で動き、摘発された女性たちは罰金を科されたうえで解放されています。同局のジャンジラ局長は、法律違反の取り締まりであると同時に、未成年者が性産業に巻き込まれるのを防ぐ狙いもあると説明しています。しかし、摘発された25人が、実際にはほんの一部にすぎないことは誰の目にも明らかであり、店舗での売春行為は実質的にほぼ野放しの状態です。

タイに寄港するのは、中東方面で200日以上にわたり任務にあたっていた空母エイブラハム・リンカーンです。護衛艦2隻とともに、9月2日にレムチャバン港へ到着する予定となっています。乗組員は数日間かけて、交代で上陸する見込みです。

パタヤ市長は、兵士1人あたり1日1000から3000バーツ(日本円で約4800円から1万4500円)ほどの消費が見込まれるとして、経済効果に期待を寄せています。

タイ警察は今後も路上での監視を続けるとともに、子どもを物売りや物乞いに利用する行為の取り締まりも強化する方針です。ただし、タイ最大級の歓楽街として知られるパタヤで、わずか25人を摘発することにどれほどの意味があるのかは、はっきりしません。外国からの大切な客を迎える直前だけ「表の顔」を整えるというやり方は、タイでよく見られる常套手段だと言えるでしょう。

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