プーケットといえば真っ青な海が広がるタイ屈指のリゾート地で、年間1300万人以上の観光客が訪れ、タイの観光収入の中でも国内2位、年間5000億バーツ以上を稼ぎ出す一大経済拠点です。そんなプーケットで今、島全体をAI(人工知能)の目が見守る新しい仕組みが本格的に動き出しました。その名も「プーケット・アイズ」。
このシステムでは、新たに設置した503台のAIカメラと、もともとあった233台のカメラを組み合わせ、合計736台ものカメラが島内3郡11警察署の管轄エリアをカバーしています。内訳は固定カメラが389台、顔認証AIカメラが68台、ズーム操作ができるカメラが30台、そしてナンバープレートを一瞬で読み取るカメラが16台です。読み取ったデータは、プーケット県内だけで1300件以上、全国では10万件を超える指名手配のデータベースと瞬時に照合され、該当する人物や車両が見つかれば警察にすぐ通報が届く仕組みになっています。導入にかかった予算は約9874万バーツにのぼります。
驚くのは監視の範囲の広さです。空港や陸路の検問所ではX線で車の下に不審物がないかまで確認し、人気のパトンビーチでは、遊泳禁止を示す赤旗が出ている時間帯に海に入る人までAIカメラが検知します。街中2か所に設置された「スマートポール」にはSOSボタンも備わり、押すだけで司令室に助けを求められます。さらに交通違反の自動検知にも活用されるほか、警察官が着ける24台のボディカメラや、24時間体制で監視を行う「ウォールーム191」という司令室ともつながっています。
今後はタイ語、英語、中国語、ロシア語に対応した通報アプリの導入も予定されており、10月頃に効果の検証が行われます。また、すでに1億バーツを超える第2期拡張計画も浮上しているとのことです。

