【タイの話題】タイ中銀、景気減速で政策金利年は1.00%据え置き

タイ中央銀行 (BOT)の金融政策委員会(MPC)は8月26日の会合で、政策金利(銀行同士がお金を貸し借りする際の基準となる金利)を年1.00%に据え置くことを、委員7人全員一致で決定しました。実はこの1.00%という水準、日本銀行が現在維持している政策金利とちょうど同じ水準です。ロイター通信が事前に行った32人の経済専門家への調査でも、ほとんどが据え置きを予想していたといいます。

据え置きの背景には景気の減速があります。タイの2026年4~6月期の経済成長率は前年同期比1.9%増となり、1~3月期の同2.8%増から大きく鈍化しました。家計の借金にあたる家計債務がGDP(国内総生産)の約87%と高水準にあることに加え、物価上昇による生活費の増加も重なり、個人消費の伸びが弱まっています。中小企業向けの融資も減少が続いており、返済能力を注視する必要があるとされています。BOTは2024年10月から2026年2月にかけて政策金利を6回引き下げており、今の1.00%はすでに大きく緩和された水準といえます。

一方で明るい材料もあります。半導体などの技術やAI(人工知能)関連の輸出、海外からの投資は好調です。ただしこれらは部品の輸入に頼る部分が大きく、タイ経済全体への波及効果は限定的だとMPCは指摘しています。

物価上昇率は想定より低く推移していますが、中東情勢に伴うエネルギー価格の変動などにより、2027年初めにかけて一時的に上昇すると見込まれています。このなか、MPCは現在の緩和的な金融政策が景気回復を支えつつ物価の安定にもつながっていると判断し、通貨バーツの動きや金融市場の安定性を注意深く見守りながら、必要に応じて機動的に対応する方針を示しました。

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