【タイの話題】天ぷら油が飛行機を飛ばす時代へ タイがSAF混合を義務化

タイでは今、天ぷらなどに使った後の廃食用油が、飛行機を飛ばす燃料に生まれ変わろうとしています。

タイのエネルギー事業局(DOEB、燃料の品質や取引を管理する国家機関)は、2026年1月1日から、持続可能な航空燃料(SAF、廃食用油や植物残渣などから作られる環境負荷の低い航空燃料) のジェット燃料への1パーセント混合を義務化しました。この基準は国際的な規格である「ASTM D7566」に準拠しており、まずは廃食用油を使うHEFAという製造方法での生産からスタートします。タイの石油精製・エネルギー大手バンチャックグループは、1日あたり100万リットルの生産能力を持つタイ初のSAF工場を今年5月に稼働。PTTグローバルケミカル社も同様の技術でSAF生産を進めています。

混合比率は段階的に引き上げられ、2033年以降は5~8パーセントへ拡大する計画です。政府の代替エネルギー開発計画では、2037年までにSAFの消費量を年間6億7500万リットルまで増やす目標が掲げられています。この背景には、国連の専門機関である国際民間航空機関(ICAO)が航空業界に求める排出削減の国際的な枠組みや、タイ政府が掲げる2050年のカーボンニュートラル、2065年の実質排出ゼロという目標もあります。

タイは廃食用油やパーム油の残渣、サトウキビ由来のエタノールなど原料が豊富なことから、東南アジアにおけるSAF生産拠点としての存在感を強めたい考えです。投資委員会(BOI)による法人税の減免など、企業誘致に向けた支援策の検討も進められています。

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