タイ東部チャンタブリ県ポンナムロン郡のカンボジア国境沿いで、恒久的な国境フェンスの最初の区間、全長1.3キロメートルが完成しました。タイ軍のウクリット・ブンタノン軍司令官が7月22日、報道陣を現地に案内し、この壁を「安定していて、頑丈で、耐久性がある」と説明しました。壁は鉄筋コンクリートのパネルの上に、スチールメッシュと蛇腹形の有刺鉄線を組み合わせた構造で、高さは約170センチ。すでに試射も行われ、小火器の攻撃を防げることが確認されているといいます。建設場所は、カンボジア側バッタンバン県カムリエン郡とを結ぶ正式な国境検問所のすぐそばです。
タイとカンボジアの間では、2025年に2度にわたる武力衝突が発生しており、今回の壁の完成はその後も緊張が続いていることを物語っています。ウクリット司令官によると、今後は既存区間に接続する形で7キロメートル以上の追加建設を計画しており、全長817キロメートルにおよぶ国境全体のうち、地形や環境条件が許す他の区間についても同様の壁の建設を検討していくとのことです。
一方カンボジア側では、対話ではなく力によって国境線を既成事実化しようとする一方的な動きだとして懸念する声も出ています。観光地としての開放的なタイのイメージとは裏腹に、国境の最前線ではこうした緊張が今も続いています。

