タイ政府がついに「隠れた光熱費」にメスを入れました。国家エネルギー政策委員会(NEPC)は、10年以上にわたって一般家庭の電気代請求書にひそかに上乗せされてきた「道路や公共施設の街灯代」を、通常の電気料金から完全に切り離すことを決定しました。
日本では街灯などの公共インフラの維持費は税金でまかなうのが一般的ですが、タイではこの費用が一般家庭の電気代に紛れ込んでいたのです。実はこの街灯代、全国合計で年間100億バーツを超える規模とされ、平均的な家庭でも知らないうちに毎月数十バーツを肩代わりしていた計算になります。
エネルギー相はこの実態を自ら明かし、「使った人が払うべきだ」と改革を主導しました。今後はデータセンターなど新たに電力契約を結ぶ大口利用者からの拠出金や、既存の補助金契約の見直しで生まれる財源でまかなう仕組みに変わります。
さらに月200ユニット以下を使う約2300万世帯については、1ユニットあたりの単価を3バーツまで引き下げ、その対象には賃貸住宅や学生寮、アパート、住民登録のない住居も含まれることになりました。データセンター側にも実コストを反映した料金や送電網の保証金、水資源の管理計画が新たに義務付けられます。

