バンコクのチャトゥチャック区にある人気パブ「ローン・ビア・ナ・ラードプラーオ」で7月12日深夜に起きた火災は、死者34人(7月21日時点)を出す大惨事となりました。この事故を受け、アヌティン首相兼内相は、娯楽施設に関する法律やゾーニング規制の全面的な見直しに言及しました。首相は「時代は変わった。今のバンコクで、寺院や学校から2キロメートル以上離れた場所が一体どこにあるというのか」と述べ、寺院や学校の近くでの営業を禁じる現行法が、実質的に機能していない現状を指摘しました。
実際、バンコク都のチャチャート知事によると、都内で正式な娯楽施設ゾーンとして深夜までの営業が許可されているエリアは、歓楽街パッポン(シーロム通り)、ニューペッブリ(RCA周辺)、ラッチャダピセーク通りのわずか3カ所だけです。それ以外のエリアでの深夜営業は違法であり、贈賄が横行することになっています。
そのため、首相はゾーニングや営業許可の見直しを進める一方、故意に法律を破る事業者には厳罰で臨む考えを示しています。さらに、内務省を中心にタイ全土の娯楽施設を対象とした30日以内の緊急一斉点検も指示しています。 なお、今回火事を起こした店舗では非常口を意図的に施錠していたことが分かっています。その理由は、「客がお金を払わないで逃げることを阻止するため」とのこと。また、レストランとして許可を得ながら実態は娯楽施設として営業していた疑いも持たれています。

