2026年6月15日、タイ南部プーケットのチャロン地区にある路地「ソイ・タイアド」で、外国人観光客とムエタイ指導者との決闘が起きました。
事の発端は、バイクで走る外国人観光客が道路をふさいで走行していたことへのひと言でした。50歳のムエタイジム師範のワイクーン氏が安全運転を呼びかけたところ、口論に発展。外国人の男は突然、ワイクーン氏の顔や左目を数発殴りつけ、その場を去りました。
しかし、ここで話は終わりませんでした。しばらく後、男は長い金属パイプを手に再び現場へ戻ってきたのです。今度こそやられると感じたワイクーン氏は、自宅からタイの伝統武術「クラビ・クラボン」で使う剣を取り出して戦闘準備。クラビ・クラボンとは古代シャム王国の軍隊訓練に起源を持ち、剣や棒などの武器を駆使する実戦的な伝統武術のことです。1936年にはタイ体育大学の必修科目にも採用されており、現代にも受け継がれています。
結果は外国人の腕に剣が当たり、出血を伴う負傷。警察が双方を身柄拘束し、武器も没収されました。ワイクーン氏も左目窩骨折という重傷を負っており、現在も治療が続いています。男性はイギリス国籍とみられ、治療後に帰国したとも伝えられています。
タイのSNSでは「当然の報いだ」「クラビ・クラボンがついに実戦で役に立った」と一斉に沸き立ちました。日本と同様、タイにも深く根付いた武道の文化がある——そのことを、この路上の一幕が改めて世界に証明しました。

