タイ入国がアプリで3分? 「THIM」で変わる入国審査

タイを旅した人なら、一度は経験があるのではないでしょうか。スワンナプーム空港に降り立ち、設えられた長い列に並んで入国審査を待つ、あの時間を。繁忙期には2時間待ちも珍しくないと言われていたその光景が、大きく変わろうとしています。

タイ入国管理局は2026年5月、新しい出入国管理アプリ「THIM(タイム)」を発表しました。Amazon Web Services(AWS)とタイのテクノロジー企業「Digital Identity」が共同開発したこのアプリは、AI技術でパスポートを自動読み取りし、初回でも3分以内に入国書類の登録を完了できるとされています。2回目以降の渡航者であれば、フライト番号と帰国日を更新するだけでよく、実質1分以下で手続きが終わるとされています。

これまでのタイ入国手続きを振り返ると、その変化の大きさがよくわかります。かつては機内で配布される紙の入国カード(TM6)を手書きしていました。昨年導入されたデジタル入国カード(TDAC)でさえ、渡航のたびに同じ項目を入力し直さなければなりませんでした。「また同じことを書かなきゃ」と苦労したことのある日本人旅行者には、思わず膝を打つ改善です。

THIMはすでにApp StoreとGoogle Playでパイロット版として公開されており、日本語にも対応済み(Google Playの場合、バージョン不適応の警告がでるケースが多いようです)。QRコードの提示も不要で、入管官員がパスポートをスキャンするだけで手続きが完結するとされています。正式なサービス開始は2026年10月1日が予定されており、将来的にはビザの更新申請や90日レポートのオンライン提出、顔認証による自動ゲート通過なども視野に入れているとのことです。年間3000万人が訪れる観光大国タイが、「スマート国家」へと本気で舵を切り始めたようです。

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