お寺近くの土産屋でトラの毛皮が売られていた タイ東北

タイ東北部、ナコンパノム県タートパノム郡。メコン川を挟んでラオスと向き合うこの国境の町には、地元タイ人が信仰を寄せる由緒正しき寺院「ワット・プラタートパノム」があります。多くの参拝者や観光客が訪れるその近くで、5月27日、警察が1軒の土産・漢方薬店に踏み込みました。

店内に並んでいたのは、絶滅危惧種であるトラの毛皮、クモヒョウの毛皮、センザンコウの鱗(※漢方薬の原料として珍重される鱗を持つ哺乳類)、ニシキヘビの皮、クマのはく製など、100点を超える野生動物の部位。逮捕された37歳の女性容疑者は、ラオス側の業者から仕入れて観光客向けにリアル店舗で販売するとともにオンラインでも取引していたと供述しています。

タイ当局がこの店に目をつけたきっかけは、SNS上での野生動物製品の販売投稿でした。デジタルの痕跡が命取りとなった形です。

タイはその地理的条件から、東南アジアにおける野生動物密売の「中継ハブ」とみなされてきました。WWFはこの地域を「ゼロ地点」と呼び、国連薬物犯罪事務所(UNODC)も繰り返し問題を指摘しています。このため、タイ政府は近年、密売業者への罰則を最大懲役10年、罰金も25倍へと大幅に引き上げており、取り締まりの本気度は増しています。

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