観光客の目の前で射殺:サムイ島タクシーマフィア事件

5月24日夜、タイ屈指のリゾート地・サムイ島のボプット地区で、タイ人・外国人観光客が見守る中、31歳のタクシー運転手シッカリン・プロムチャルーン氏が10人超の男たちに囲まれ、胸部に5発の銃弾を浴びて絶命しました。元軍人でもあった彼は、妊婦や高齢者、障害者に無償で送迎を行うボランティア運転手として島内で広く慕われていた存在でした。

発端は「駐車スペース」をめぐる縄張り争いだったといいます。妻のオンチュマ氏によれば、違法ナンバープレート(黒ナンバー)を使う非合法タクシーグループが支配するエリアに車を停めたことが引き金となりました。仲介による一時的な和解もありましたが、結局は凶弾に倒れました。現場のCCTVカメラは機能しておらず、捜査の端緒となったのは通行車両のドライブレコーダー映像でした。

警察は容疑者8人の逮捕状を請求し、そのうち1人は自首しましたが彼は関与を否定し、「車の窓をノックしただけ」と主張しました。遺族10人超はマフィアからの報復を恐れて島外に脱出し、司法省に証人保護を申請しました。

サムイ島当局は事件を受け緊急取り締まりを開始。プーケットやホアヒンでも同様の縄張り紛争が繰り返されてきた歴史があり、「タクシーマフィア」問題がリゾート地の宿痾であることが改めて浮き彫りになりました。タイ警察はマフィアの存在を公式には否定しながらも、「いかなる有力者グループも法の下に置く」と言明していますが、タイには暴力が支配する無法地帯が多数存在するため、外国人はいかにもヤバそうなタイ人とのもめ事を避けるようにしてください。

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