タイの食卓を彩る「意外な食材」が今、熱い注目を浴びています。東北部(イサーン地方)の乾季の風物詩といえば「赤アリの卵」。1キロ500バーツ(約2200円)という、現地の物価ではかなりの高値で取引される「高級品」です。村人たちが高い木に登り、激しいアリの攻撃に耐えながら収穫する姿はまさに命がけ。プチプチとした食感と濃厚な旨味は、一度食べたら病みつきになるといいます。
一方で、アジア市場で注目されているのが「豚の血」です。シンガポール当局が2026年4月、タイ産の加熱済み豚の血製品の輸入を正式に認可しました。1998年のウイルス騒動以来、長らく禁止されていましたが、タイの衛生管理が認められ、世界で初めての輸出解禁を勝ち取ったのです。1億5000万バーツ以上の経済効果が見込まれるというから、もはや単なる「珍味」の域を超えています。
日本人からすると「えっ、それを食べるの?」と二の足を踏んでしまうような食材が、タイでは地域経済を支えるボーナスや、世界市場への輸出品へと姿を変えています。自然の恵みを余さず活かし、ビジネスへと繋げるタイの人々の逞しさには、脱帽するばかりです。

