タイは現在、空前の「猫ブーム」に沸いています。飼育数は400万匹を突破し、もはや人間よりも猫が家庭の中心に君臨する「猫主権社会(Petriarchy)」という言葉まで誕生しました。
驚くべきはその熱狂ぶりです。猫を子供のように溺愛する層は、1匹につき年間で約5万バーツ(約22万円)以上を費やします。これは従来の飼い主の6倍にあたり、食事も人間用と同等の「ヒューマングレード」が当たり前。実はタイ、世界有数の高級キャットフード輸出拠点でもあり、質の高い原材料が身近にあることが、この「猫様ファースト」な文化を支えています。
背景には都市化や単身世帯の増加がありますが、バンコク都では2024年から「ペットのデジタル登録」が義務化され、狭い部屋では1匹までという制限も加わりました。自由奔放なイメージの強いタイですが、猫に関しては日本以上に厳格でリッチな管理社会へと進化しています。愛くるしい瞳に財布の紐を緩め続けるタイの人々を見ていると、ペット不可のマンションに住んでいる身としては、羨ましい限りです。

