浮気症といわれるタイ人男性ですが、ある夜、なかなか感動的なシーンに出くわしました。

コロナ禍前の話ですが、ある平日の夜10時ごろ、バンコク都心の歩道を歩いていると、ボロボロの服を着た痩せた中年男性が黒縁の額に入ったふくよかな女性の遺影を抱きかかえ道端で眠っているのが目に入りました。ちょっと見、酔いつぶれているようです。思わず立ち止まりその様子を見ていると、この男性のストーリーが勝手に頭に浮かんできました。

タイの農村からバンコクに出てきた夫婦。共に人生を戦ってきたが妻が先にその舞台を降りてしまった。決して楽ではない日々の生活。それでも男性は深く妻を愛していたのだろう。酔って意識をなくしながらも遺影を宝物のようにしっかりと抱きしめている姿からそう思わずにはいられませんでした。

タイで生活していると、日本人男性(少数ながら女性も)、タイ人男女ともに浮気話のオンパレード。それだけに余計感銘を受けたのかもしれません。

ところで、タイの離婚率ですが、少し前の統計では、約40%となっていました。タイでは入籍しないまま、子どもを産み、同居している男女も少なくないため、こちらの離別を「離婚」としてカウントすると、離婚率はさらに増えることになります。

タイの離婚原因でよく聞くのは男性側の浮気。それも妊娠中に浮気して出産後に離婚という無責任に極みのケースもよく耳にします。タイに住み始めた当初、タイ人女性は浮気をした夫の局部を切り落としアヒルの餌としするとの話を聞き、「まさか」と思っていましたが、これは事実のようで、実際、切断された男性性器の再生手術のレベルでタイは世界でもトップレベルということです。テレビでも男性器を切断された場合の対処法を放映するなど、日本ではありえない番組も存在します。

ちなみに、冒頭で紹介した男性と出会う前、ちょっと夜遊びをする気でいたのですが、すっかりその気が失せ、その交遊費は奥さんの洋服代に化けました。

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