タイ東部トラート県内の古式按摩店で遊び代が足りず、奥さんに送金をお願いした50歳タイ人男性のことがタイのマスコミ各社により報道された。2時間マッサージを受け、請求されたのは特別サービス代を含む3200バーツ。古いタウンハウスの1階を店舗にしているような店だったため、買春料金込みであることは明らかだった。
ところが、所持金は1500バーツしかなく、そのため、「カネがない」と言い張ったことで、警察に通報される。その結果、奥さんに内緒で女遊びをして、カネが足りなくなり、奥さんに電話をして送金してもらう、という間違っても経験したくない経験をすることになった。
買春料金のトラブルで思い出すのは、確か20年ほど前の事件。事件の舞台となったのはバンコク都内ソイ・インタマラの場末バーだ。現・BTSサパンクワイ駅(当時はまだなかった)から徒歩でアクセス可能なエリアは当時、ゴーゴーバー、置屋、カラオケが密集しており、日本人からすると格安料金で遊べた。客層はタイ人中心であるが、好奇心旺盛な日本人も訪れていた。
ある時、日本人高齢者が場末バーに飲みに行き、そこの女性従業員を連れ出し、ホテルに連れ込んだ。その後、一戦交えようとしたのだが、年齢のためか、酒のためかは不明であるが、戦闘可能な状態にならなかった。そこで、何を考えたのか、この男性は場末バーに戻り、前払いした買春代金の返還を要求した。ぼられていなければ1000バーツに満たない金額だ。店側は当然、返還を拒否。男性は大声で罵声を浴びせ、しつこく粘ったようだが、その結果、激高した男性従業員に殴打され、打ち所が悪かったのか、帰らぬ人となってしまった。
ところで、今では被害を受けた話を聞くことがなくなったが(実際には被害がでているかもしれないが)、以前売春婦が客から金品を巻き上げるためによく使ったのが、自身の乳首や胸に強力な睡眠薬を塗り込むという手口。買春客の大半はこの睡眠薬により意識を失い、有り金すべて盗まれることになった。この種の事件が多発したのはタイ東部最大の歓楽都市パタヤであり、タイ到着初日に全財産をこの手口で盗まれた中東から旅行者が大きな話題となったりもした。